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総合選抜型入試について

 英語で学問のことをdisciplineと言います。これに対して、小・中・高で教える教科(例えば、英語・数学・国語・理科・社会など)のことをsubjectと言います。subjectとは、体系化されたdisciplineと違い、興味・関心を換気させ、且つ教えやすく知識をまとめたものに過ぎません。このことは、大学に「国語」学部や「英語」学部などがないことからも明らかでしょう。

 最近、『総合型選抜』を採用する大学が増えて来ています。出題内容を詳しく吟味すると、各大学ともなかなか上手い工夫をしていることがよくわかります。高校の現場は、志願者一人ひとりにあった特別な対応をしなければならないため、時間的にもかなり大変なはずです。これからはもっともっと大変になっていくことでしょう。

 さて、以前から指摘されてきているように、subject(教科)の延長にdiscipline(学問)はありません。このギャップ(知識主体のsubjectがメインの初等中等教育と、知性主体のdisciplineがメインの高等教育との落差)をどう埋めるのかについて、各国とも様々な取り組みをしています。広く言えば、日本での最近の『総合型選抜』の増加もその動きの一つだと考えていいでしょう。

 こういった大学入試の急速な変化がある中、一つ指摘しておきたいことがあります。それは、日本では教員採用試験もやはりsubject(教科)中心で行われており、また教員になった後もsubject(教科)中心で殆どが動いている現状です。残念ながら、これは今後も変わらないと思います。しかし、『総合型選抜』ではその言葉が示すように「総合」的な見方や考え方、適切な実例のあげ方などが求められているのです。従って、一つだけのsubject(教科)中心でやってきた先生方には、大変苦手な分野だと言っていいでしょう。

  大学側が『総合型選抜』で求めているものと、高校の教育現場が提供出来るものとの間に、大きなギャップがあり、それを何処の誰がどう埋めていくのか。大きな模索が始まったような気がします。

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