トビタテ! 留学JAPAN
これまでは「隠れキリシタン」のように静かに潜んでいた日本の創造性豊かな若者たち、そして行動力に溢れた青少年たち。とうとう、彼(女)らに飛躍のチャンスが訪れたのです。『トビタテ! 留学JAPAN』がそれにあたります。これは、若者の内向き志向を心配した人たちからの浄財をもとに、数年前から始まったプログラムです。
① 自分の家(村)が作っている蜂蜜は、世界一と言われているニュジーランド産の蜂蜜に負けているとは決して思えない。しかし、ニュージーランド産は世界ブランドになっている。この違いは一体なぜだろうか。「それはきっと広報戦略の差にあるんだ」と考え、ニュージーランドの養蜂産業の調査に行かせて欲しいと願う男子高校生。
② 地球温暖化のせいもあって、台風の大型化が懸念されている。そこで自分は、日本よりも遙かに大きな台風に見舞われているフィリピンのセブ島を訪れ、防災について考えてみたい。細部に至るまで見落としがないよう、現地では沢山スケッチをするつもりだ。「将来は、建築の面から日本に貢献したいと考えている」と言う男子高校生。
③ 化粧の低年齢化が日本でも言われるようになってきているが、子供たちの皮膚への影響は本当に大丈夫なのだろうか。自分は、オーガニック化粧品の先進国オーストラリアに行き、厳しい基準について調べたいと考えている。「将来は、肌本来の力を出せるような化粧品の開発に携わりたい」と言って、留学を申し出る女子高校生。
④ 日本で生まれ育った自分は、「若いし、女だし」といった(無意識の)壁によって、自由な表現を自己抑制しているのかも知れない。「一度、(そう言った空気を読む必要のない)ウイーンを訪れ、演奏について学びたい」と言って、留学を願い出る女子高校生。
なんとまぁ、日本には「国の宝」とも言えるような若者が数多くいることでしょうか。この人たちに、(経済的負担のかからない)海外研修や留学のチャンスが与えられるようになったのです。それだけでも凄いのに、今や大学入試は『総合型選抜』の時代。これに上手く繋ぐことができれば、「夢の実現」への道が大きく開けるのです。たとえ選ばれなくても、申請書を書くことで、普段の高校生活では決して得られない「自分との真剣な対話」が促されます。また、様々な大人から(生きる上での)貴重なアドバイスを沢山得られます。
日々の勉強、部活動、そして行事といった狭い学校社会(comfort zone)だけで、lovely ageとも言われる貴重な15~18歳の時期を過ごすのは勿体ないと思いませんか。世界の有為な若者たちは、もっと広い世界(stretch zone)に立って自分の将来のことを真剣に考えていますよ。(やっと再開された)『トビタテ! 留学JAPAN』という千載一遇のチャンス、上手く掴んで自分軸を確立してみては如何でしょうか。